いちごのそーだ

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 何となく動けないまま、暫く聡太くんの寝顔を見つめていた。  お肌つるつるでキレイ。  こんな状況でなんだけど、本気でそう思った。  弟のニキビまみれの顔にはそんな美しさの欠片さえ感じたことはなかったけど……。    既に20代も終盤の私の肌は、男子にさえも劣るのだと、この時初めて実感した。 と、同時に少しずつ冷静さを取り戻してゆく自分。  ふと我に返り、仰向けで寝そべる聡太くんの肩をトントンと叩く。 「聡太くん、起きて」  そう声を掛けた時の私はまだ、彼を男の子だと思っていた。
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