第1章:始原

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元々そんなに真面目な方じゃない。 だから今日は朝から少し体がだるかったという理由だけで高校を休んだ。 家族構成は父母二人と兄が一人。 父親は随分前から消息不明、母親はバリバリのキャリアウーマン、兄貴はフリーターというなんともよく分からない家族たちである。 幸いなことに、行方知れずの父親はともかく、母親もつい先日にアメリカに長期出張が決まり、兄貴も近場に一人暮らしをしているため家には自分しかいない。 怒られる心配はなかった。 トゥルルルルルル… 携帯がなった。 「はいもしもし」 「よう稜、今日学校こないん?」 「なんだ勇人か…悪いけど今日はパスかな。めんどくさい。」 小川 稜 それが俺の名前、昔はよく線6本引くだけの名字なのに名前の画数だけ多すぎだろと母親に文句を言ったものである。ちなみにその後思いきりぶん殴られた。 長澤 勇人 中学校からの仲の良いグループの内の1人。中学から高校とクラスが一緒と言うこともあり特別仲がいい。ちなみにイケメン。モテる。真に腹立たしい。 「なんだよサボりなら俺も呼べよ。」 「いやサボりだけどどうせ俺家から出ないでゴロゴロしてるだけだよ?」 「そっか、稜今母親海外か。うらやま」 「そゆこと、俺は自主休暇を楽しむんでじゃな」 ピッ 最後においっ!って言葉が聞こえたけどめんどうだから無視する。 「さて、もう一眠りしてから飯食ってゲームでもするかな」 そうして俺は眠った。
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