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春休みは楽しかった。
遊んで、ダラダラして、勉強なんてしなかった。
大変満喫できましたーって感じ。
その分始業式とかかなりダルいわけで。
だから、抜け出したっていいじゃん。
「……まさか抜け出す気なの、空」
「ゲッ……楽」
幼なじみ……というか腐れ縁の楽が、私の腕をつかんだ。
腐れ縁といってもある時期から連んでない。
でもたまにこうして話しかけてくる。
「……いいじゃん別に。ほら、離して」
やんわり振り払うと、諦めたのか簡単に去っていった。
「……確かあいつと同じクラスか。……ま、どうでもいっか」
もはや私物化しつつある保健室へ、私の足は動いた。
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