第1章

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セイプクチン(5)に今日はどこに行きたい人ですか?と聞いたら、知らない公園がいい人!と言うもんで、プクが知らない公園を探しながら車を走らせました。 で、西区の佐潟に来ました。さかたと読みます。イントネーションはポトフやマサコと同じです。少なくとも地元では。 川、海ときたらここはやっぱり潟でしょう。新潟は本当に、どこに行っても、ほうら、誰もいない。館内の望遠鏡は見放題です。おお、白鷺が、カラスが、他にも見知らぬ鳥が、おお、あっちにもこっちにも。わーすごい。目が疲れた。4:30閉館でーすとの事です。皆さんも是非お越しください。 外のウッドデッキに深く腰掛けてさあ吹こうとしたら、遠く赤塚中学の方から歌が聞こえてきます。かなり歌い込んだ感じの混声合唱です。かなり遠いけれど、小さい音になってはいるけど、歌声が何かを伝えようとするのがわかります。伝わってきます。手のひらが…とか歌っています。 今日はやめておこうか。この遠くから漏れ聞こえる歌を聴いて過ごすのも悪くない。と思ったら、歌が終わった。のかな?セイプクチンは砂遊びに夢中です。じゃあまあ吹こうか。 この素晴らしき世界 2才くらいのよちよち歩きの男の子が、パパとやって来ました。恐る恐るこっちを伺っています。ハーモニカを吹いていて良かったと思う瞬間です。「こんにちは」とか挨拶がいらない。でも僕はあなたのお友達ですよって音で伝える事が出来る。 うっきゃっきゃっきゃとこっちに突進してきます。ハーモニカは笑うと音に出る楽器なんです。吹きながら左手でハイタッチが出来ました。このまま吹き続けよう。君はゆっくり大人になりなさい。 また明日。
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