カード☆ヒロインズ

風と桜

とある一軒家、一人の女の子が朝食を食べていた。

「今日は料理部の助っ人・・・帰りは五時半になるから夕飯はカレーライスだな・・・」

彼女は木城桜。幼い頃に両親を事故で亡くし、一人暮らしをしている。料理の腕もそこそこ評判となっているがごく普通の中学生だ。

「向日葵と菖蒲を待たせちゃまずいし、適当な所で出るか・・・」

向日葵と菖蒲は彼女の親友で佐尾向日葵、木附菖蒲である。桜とは幼馴染みで彼女の良き理解者だ。

「お早う、向日葵！菖蒲！」

「お早う、桜ちゃん！」

「今日も何処かの部活の助っ人依頼されているの？」

待ち合わせ場所に到着すると向日葵と菖蒲はあたたかく彼女を迎えて、話し掛けながら学校に向かって歩き出した。

「うん・・・今日は料理部からコールがかかって・・・早く帰れるかと思ったのに・・・」

菖蒲の質問に桜は気を重くしながら答えた。