第1章

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そして、テスト最終日。 苦手な数学、古典と続く。 「ねえ、今日終わったらどっか遊び行こー!」 文香ちゃんがしびれを切らして言う。 「良いねー!カラオケでも行こうよ」となり、4人で行く約束した。 あ、やば。お金あったかな… 「何、桐谷たちカラオケ行くの?俺らも一緒に良い?」 後ろでたむろってた平井くんらが、声をかけてきた。 「剛志(つよし)奢ってくれんの?」 亀ちゃんが答える。 「それは、今ちゃんが奢るって」 「なんでだよっ 剛志って言われてんだろ」 やり取りが面白いこの3人たちは、こうしてたまに話に入って来たり遊びに加わることもある。 「…高澤、いい?」 そして私に問われ、私が主導権なのか私の返事次第で決めている。 「あー…良いよ」 そう返事すると、今ちゃんは喜ぶ。 私、今まで男子と言っても奏多と田中くんしか遊んだことがなかったから、男子と遊ぶのも徐々に慣れてきた…
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