21人が本棚に入れています
本棚に追加
奏多はフッと笑って頷いた。
奏多、ガンバレ。私、応援してるよ
「そーだ。加乃、試合終わるまでいろよ
帰り、一緒に帰ろう」
「え?すぐ帰れるの?」
「帰れるはず。連絡すっから、待ってて」
分かったと言って、私たちは試合へ戻った。
「おかえり、奏多と喋ってたの?」
絵莉はニヤッと笑う。
「えっ?」
「分かるわよ、奏多もいなかったもん」
「あ、そっか…うん。絵莉、今日帰り奏多もいるけど、待っててもらってもいい?」
「……やだよ、あたし先に帰る」
「えー絵莉一緒に待ってよう」
「嫌」
もう、頑固なんだから…
結局、試合は少しの差で西和が負けてしまった。
「惜しかったねー!たく、奏多を出せば良かったんだよ!」
絵莉が力説する。
「んじゃ!あたし、帰るからね」
絵莉は本当に帰ってしまった。
もう…絵莉の意地悪
私は行く場もなく、校舎の校門で待つことにした。
「…君、どこの子?」
「誰か待ってるの?」
行く末誰かしらに声をかけられる。
最初のコメントを投稿しよう!