第1章

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奏多はフッと笑って頷いた。 奏多、ガンバレ。私、応援してるよ 「そーだ。加乃、試合終わるまでいろよ 帰り、一緒に帰ろう」 「え?すぐ帰れるの?」 「帰れるはず。連絡すっから、待ってて」 分かったと言って、私たちは試合へ戻った。 「おかえり、奏多と喋ってたの?」 絵莉はニヤッと笑う。 「えっ?」 「分かるわよ、奏多もいなかったもん」 「あ、そっか…うん。絵莉、今日帰り奏多もいるけど、待っててもらってもいい?」 「……やだよ、あたし先に帰る」 「えー絵莉一緒に待ってよう」 「嫌」 もう、頑固なんだから… 結局、試合は少しの差で西和が負けてしまった。 「惜しかったねー!たく、奏多を出せば良かったんだよ!」 絵莉が力説する。 「んじゃ!あたし、帰るからね」 絵莉は本当に帰ってしまった。 もう…絵莉の意地悪 私は行く場もなく、校舎の校門で待つことにした。 「…君、どこの子?」 「誰か待ってるの?」 行く末誰かしらに声をかけられる。
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