第1章

6/38
前へ
/38ページ
次へ
めんどくさいなー 「加乃!」 すると、校舎の方から私を呼ぶ声。 「奏多、帰れる?」 「わりい!こんなとこ居たら危ないからさ!一緒に来てくれる?!」 声を切らした奏多に、腕を引っ張られる。 「ちょっどうしたの?」 「他の連中から、女の子がさっきからナンパされてるって言うから…」 それで、来てくれたんだ… 「来るの遅い。危うく、連れて行かれるとこだった」 「わりいって。加乃もこんなとこで突っ立ってるのが悪いんだよ」 「何よー!待ってろって言ったの奏多じゃん!」 「だからって校門の前で待ってるの、ナンパしてくださいって言ってるもんだろ」 「違うし!」 「男にとってはそう思えんの!ったく…」 ブツブツ言いながら、奏多に部室へ連れてこられた。 「え、私も入っていいの?」 「汗くせーけど」 「え!やだ!」 廊下でギャーギャー騒いでると、後ろから藤岡、と奏多が呼ばれる。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加