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「あたしも聞きたーい」
文香ちゃんまでペンを置いた。
「どうって…何もないんですが」
またペンを走らせようとするけど、質問が飛んでくる。
「付き合わないの?」
「ねー、絶対桜井くん加乃に気があるもん」
「…あのさ、いつも言ってるけど憶測でそんなこと言わないでよ」
「でもさー」
「亀ちゃん」
「…ごめん。
でも、桜井くんの人気からして、いつか加乃にまとわり付く人間が出てくると思うんだよね。そうなる前にはっきりさせるのも手だと思う」
皆が黙る。
「ほ、ほら勉強しよう!勉強!今はそれだけ考えようよ」
絵莉が取り繕ってくれる。
一瞬、変な空気が流れたが、またペンの音しかしなくなった。
私はボーッと考えてた。
あれから、桜井とは何もなく変わらない。たまに見かける程度で、話しかけられることもない。
ホッとしてるけどね
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