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♪~♪~
突然、部屋の電話が鳴りました。
時計を見ると時間は既に夜の0時を回っていました。
「いったい、こんな夜中に誰が…?」
しかもディスプレイに表示された番号は非通知
僕は恐る恐る、電話に出ました。
「長内ですが…
もしもし、もしもし?」
「ワタシ メリー イマ アナタノ マンション ノ マエニ イルノ」
幼い子供の声でそう言うと電話は切れました。
メリー、確かに電話の声はそう言った
メリーさんの話は僕も前に一度聞いた事がありました。
有名な都市伝説の話ですからね
だから僕はこれは何かの悪戯だと、誰かのタチの悪い悪戯…そう思いました。
しかし、次の日の同じ時間にも、電話が掛かってきました。
「はい…もしもし?」
「ワタシ メリー イマ ニカイ ニ イルノ」
その次の日も同じ…
「あなたは…誰ですか?」
「ワタシ メリー イマ サンカイ ニ イルノ」
その次の日もまた…
「お前は誰だ!
どうしてこんなイタズラを…」
「ワタシ メリー イマ ヨンカイ ニ イルノ」
僕は警察に相談する事にしました。
だけど警察は悪戯だと言って何もしてはくれませんでした。
そのうち向こうも飽きて収まるだろうと言って…
ですがメリ―さんと名乗る電話の内容は日に日に階数が僕の住んでいる階まで近付いて来ていました。
五階、六階、七階と…
僕は不安に駆られ、メリーさんについて調べました。
段々と近づいていき最後はどうなるのか、これだという事は一概に書かれていませんでしたが
怪我をする、刺される、殺される…
とにかくメリーさんが近づくと良くない事が分かりました。
そして遂に昨日の夜とうとう…
「もしもし?」
「ワタシ メリー イマ アナタノ ヘヤノ マエニ イルノ」
ガッチャ、ピーピー
すると…電話が切れた直後に
ピンポーン♪
ドアのチャイムが鳴りました。
時刻は真夜中…こんな遅い時間に来る人間なんて…
僕が恐る恐る、ドアの覗き窓を覗くと…
そこにはあの時エレベーターで見たあの西洋人形が居たんです!
そして、覗き窓越しにこちらを見てその人形は微笑んでこう言ったんです。
「ワタシ メリー ココヲ ア…ケ…テ」
あの都市伝説のメリーさんが目の前に…
最悪のシナリオを想像して
僕は恐怖のあまりに気絶しました。
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