怪異FILE04 星を見る少女

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「その後に裏取り捜査をした結果、6日前の夏希のアリバイについてだが…」 「近所の人が夏希が犯行時間の少し前に家に居たと証言した 夏希に回覧板を届けにいったそうだ… 夏希にそれについて改めて尋ねると思い出してくれたよ」 「それと夏彦の言っていたS市のホテルにも問い合わせたら、確かに夏彦はその日の夜にホテルにチェックインしていた ただ、チェックインした時間は死亡推定時間のずっと後だ」 「では…夏彦さんが夏見ちゃんの首を吊って殺して…」 「それがな…、夏彦がホテルにチェックインした時間と移動に使った時間を逆算して犯行に使った時間を算出すると 夏見を殺して首を吊らせる作業をどんなに急いでも確認されたホテルのチェックインの時間に間に合わないんだ」 「では、こう言うのはどうです。 夏見さんを死亡推定時間に殺してから 一旦ホテルにチェックインして あとからこっそり、ホテルを抜け出して現場で首を吊らせる作業をしてから またホテルに戻るという可能性は?」 「それも無いな、まずホテルからこっそり抜け出す事が難しいし、それに仮に抜け出せたとしてもやっぱり時間があまりにも無い なんたってS市と現場はどう頑張っても片道五時間は掛かるからな」 「まぁ、そう考えれば、時間的に唯一、犯行が可能なのは夏希だが天井の梁に女性一人で夏見を吊るすのは難しいだろうな。」 「そうですか…分かりました、清田刑事 情報ありがとうございます。」 今の電話の清田刑事から聞いた話を幽亮さんは僕らに教えてくれた
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