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「やっと、言いましたね。」
「なにがだ?」
「どうして普段、圭介君が眼鏡をしていると知っているんですか?」
「それは…
そうだ…そこの2人がさっき言ってたじゃないか
アレが無いけど大丈夫かって、アレは眼鏡の事だろう」
「清田刑事…あなたはどうですか?」
「いや…そこの少年達のさっきの話ではそこまでは
それに話していた彼は自身の胸の辺りに手を当てていただけで、アレというのが眼鏡の事とは思わなかったな」
「そうなんですよ、さっき話をしていたアレという言葉だけでは誰も眼鏡の事だとは思いません」
「しかし、あなたは前にも同じ様に勘違いしましたね
直也君達とあなたがこの家の階段を上がる時です
足下を気を付けるように直也君達に注意したあなたはどちらかと言えば圭介君に対して言っていた。
更に清田刑事が目撃者の話をした時にも眼科の話をしていました
それは目撃者の圭介君が眼鏡をしていて目が悪いと思ったからです。
それにさっき、彼が言っていたのは実は…この十字架の事なんですよ」
「彼の家はカトリックでしてね、いつもはしている筈の十字架を家に忘れてしまって
だから僕が取りに行ったんです。」
幽亮さんが清田刑事らが集まる前に圭介君から借りていた十字架を取り出す。
「ですから彼は別に眼は悪くありませんよ。
それでも納得出来ないなら、念の為に前に彼が受けた目の検査の結果もあります
両目とも1、5でした。」
「それなのに、あなたは彼は眼が悪くて普段、眼鏡をしていると思った
それはどうしてなんでしょうね
確か…あなたが圭介君にあったのは夏見さんを発見した、あの日が初めてのはずなのに…」
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