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プロローグ
ここはある都内の路地裏…
そこには決してお世辞にも綺麗とは言えないが何か他とは違うただならぬ雰囲気がする探偵事務所があった。
僕の名前は柏木 直也
今年、高校に入ったばかりの高校1年生だ。
そんな僕がどうしてこんな探偵事務所の前にいるのかというと…
別にここに何かを依頼しに来たのでは無く
何を隠そう、雇って貰う為
要はアルバイトの面接でここに来たのだ。
どうしてそんな事を…と言うと
先ずは僕の生い立ちから説明しなければならないだろう…
幼い時から僕には父親というのがいなかった。
理由は知らない…
物心ついたとき、ふと母に父について聞いたことがあるが、その時の母のえもいえぬあの顔を見た時、これ以上聞いてはいけないと子供ながらに感じた。
だから、我が家には僕と母の二人しかいない
いわゆる世間で言うところの母子家庭でありここまで女手一つで育ててくれた母に僕はいつも迷惑をかけていると心の中で負い目があった。
そんな僕も今年から高校へと入った事を機会にと
少しでも家庭、ひいては母の助けになればと思い
色々と探してはみたものの、いま世の中は不景気…
ほぼほぼ仕事の経験素人の僕にそうそう良いバイトなどが見つかるはずもなく
今日も仕方無く家に帰る途中…
ふと、脇道の路地の壁に貼っていたある一枚の広告が目に入った、そこには…
求募 探偵助手求む
高額時給!
経験、年齢、性別、一切問わず
但し、霊感必須!
八木沼探偵事務所 所長 八木沼 幽亮
と書かれていた。
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