2話

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そこには 石貫と連れがいた。 連れの後ろに隠れている石貫は 泣きっ面にみえた。 「彩花があなたに話があるって。 私には何があったかわからないけど、 反省してるみたいなの。」 「さっきはごめんなさい…。」 女はずるい。 泣けば許されると思っているんだろ。 「何に対して謝ってるんだ? 謝られたいわけじゃない。 もう構わないでくれと言ったはずだ。」 冷たく言い放つ。 「謝ってるのに その言い方はないでしょ。」 連れは怒って言う。 逆ギレか? 誠意を持って謝罪してきた相手を 謝られる側は許さないと、 反対に悪者になることがこの世の中にはある。 「俺が悪いか?」 石貫は首を横に振っている。
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