3話

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スマホで奈央に連絡しようと思ったが ロッカーの中だ。 私は助けを待つしかなかった。 きっと誰かすぐに来てくれる…。 自分に言い聞かせるしかなかった。 深呼吸し、少しずつ落ち着いてきたはずだった。 でも私の手の震えは未だに止まらずにいた。 ーーーーーーーーーーーーーーー 地震が起こったとき 幸いにも俺は駐車場にいた。 社内から避難訓練のように ヘルメットをかぶった社員たちが次々と出てきた。 みんなは整列し、班長が点呼をとる。 俺も自分の部署の列に並んだ。 「○○班全員揃っています。」 班長達が次々に上司に報告していく。
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