3話

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何人かの女の子は 恐怖心からか泣いていた。 その中で 泣きながら何かを訴えている女の子がいた。 耳を傾けてみる。 「まだ一人…足りないんです。」 俺はその子に近づいた。 「誰かいないのか?どこにいるんだ?」 「給湯室に行ってから…姿を見てないんです。」 女の子は過呼吸になりそうなくらい泣き出した。 「給湯室だな。ちょっと見てくる。」 俺は近くの奴からヘルメットを借りた。 「どうしたんだ?」 ヘルメットを装着している俺に声をかけたのは 直属の上司、原主任だった。 「まだ一人中にいるみたいなので 俺みてきます。」 「駄目だ。」 原主任の表情は険しい。
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