3話

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「これは階段もあるし、無理だな。 背中に乗れ。」 俺は石貫に背中を向けてしゃがんだ。 「えっ…でも。 私スカートだし。」 石貫は恥ずかしそうに言う。 「これ巻いとけ。」 俺は上着を脱いで渡した。 「ありがとう。」 石貫は急いで上着を巻き 俺の背中に身を預けた。 俺の首に回った石貫の腕から 微かな震えが感じられた。 「ちゃんとつかまってろよ。」 「はい。」 俺は外へと急いだ。 外に出るまで さほど時間はかからなかった。 外に出ると、石貫を待っていた人達が集まってきた。 「足を捻挫しています。 それに頭も打ったみたいなので、 急いで病院へ!!!」 すぐさま準備してくれた車に石貫を乗せた。
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