4話

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ふと思った。 花屋なんて 今まで一人で入ったことない。 帰ろうか.... 別に花を持って行かなくても.... というより俺が見舞いに行かなくてもいいだろう。 そう自分に言い聞かせ 寄らずに帰ろうと決めた。 「いらっしゃいませ。」 後ろから店員らしい人が声をかけてきた。 「よかったら中へどうぞー。」 「あっ、いや俺は…。」 この店員は最後まで聞かずに 半ば強引に俺を店内へ押し込んだ。 「最近は若い男性のお客さんも増えてねぇ。 なんだか嬉しいわ。」 店員はニコニコしながら言う。 これではすぐに帰りづらい。 「お兄さんはどんなお花を探しに来たの?」 店員は俺に問いかけた。
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