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「なんでこうなったんだ…。」
智也はその夜、どうしようもない気持ちをビールで誤魔化すことしかできなかった。
智也はそのまま何本もの空き缶に囲まれ眠っていた。
そして正午を過ぎたころ、何度も何度も鳴るチャイムの音で目が覚めた。智也は仕方なくドアを開けた。
そこには梨紗が立っていた。
「頭に響くから止めてくれ。」
「もう、いつまで寝てるのよ。ちょっとあがるから。」
そう言うと梨紗はすぐに上がり込んだ。
「おっ、おい。」
智也も部屋へ戻った。
梨紗は座った智也に昨日の置き手紙をみせた。
「これって智の字だよね?」
「あぁ。昨日梨紗がすぐ寝たからな。」
「そうなんだ。よかった。」
梨紗はホッと一安心した。
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