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「実は私昨日凄く酔ってたから、帰る途中から記憶が無くなってたの。」 「確かに昨日はフラフラして危なっかしい感じだったからな。今度からは程々にしとけよ。」 「うん。自分でも反省してる。昨日合コンで会った人にも心配かけちゃったしなぁ。」 「いい奴がいたのか?」 智也は本心では聞きたくない事を聞いてしまった。 「まぁね。落ち着いてて大人の雰囲気が出てて、話も上手くてさりげない気配りができて素敵だったなぁ。 あんな人が彼氏だったらな。」 「そんな完璧な人間がいるか?印象がいいのも最初だけだろ。」 智也はタバコに火をつけた。 「それにそいつが本当にいい奴だったとしても、お前と付き合ってくれるとは限らないだろ。」 「そんなのわからないじゃない。可能性はゼロじゃないと思うけど?」 「俺はまだお前に男ができるなんて思わねぇな。」 智也は半笑いで言った。そんな智也をみて梨紗は少しムッとした。 「自分だってずっと彼女がいないじゃない。そんな智に言われたくないわ。」 「俺だってなぁ、その気になれば女の一人や二人できるんだよ。」 智也もついムキになってしまった。
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