22人が本棚に入れています
本棚に追加
/157ページ
「実は私昨日凄く酔ってたから、帰る途中から記憶が無くなってたの。」
「確かに昨日はフラフラして危なっかしい感じだったからな。今度からは程々にしとけよ。」
「うん。自分でも反省してる。昨日合コンで会った人にも心配かけちゃったしなぁ。」
「いい奴がいたのか?」
智也は本心では聞きたくない事を聞いてしまった。
「まぁね。落ち着いてて大人の雰囲気が出てて、話も上手くてさりげない気配りができて素敵だったなぁ。
あんな人が彼氏だったらな。」
「そんな完璧な人間がいるか?印象がいいのも最初だけだろ。」
智也はタバコに火をつけた。
「それにそいつが本当にいい奴だったとしても、お前と付き合ってくれるとは限らないだろ。」
「そんなのわからないじゃない。可能性はゼロじゃないと思うけど?」
「俺はまだお前に男ができるなんて思わねぇな。」
智也は半笑いで言った。そんな智也をみて梨紗は少しムッとした。
「自分だってずっと彼女がいないじゃない。そんな智に言われたくないわ。」
「俺だってなぁ、その気になれば女の一人や二人できるんだよ。」
智也もついムキになってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!