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「それなら私と勝負してみる?」 「はぁ?」 「私と智のどっちが先に恋人ができるかの勝負よ。智はすぐに彼女作れる自信があるんでしょ?」 梨紗はどうやら本気のようだ。 「そんなの面倒臭くてやってられっかよ。」 「逃げるのね?智っていつも口ばっかり。」 梨紗の口は止まらない。 「どうせ今まで人を好きになったり、この人を守ってあげたいとか思ったことないんでしょ。」 この梨紗の言葉に、智也も黙ってはいられなかった。 「お前に俺の何がわかるんだよ。わかった、そんな勝負すぐに終わらせてやる。」 「言ったわね?じゃぁ負けた方は勝った人に何でも好きな物を買ってあげるってルールにしない?」 「あぁ。」 「やった。そうと決まれば、さっそくデートの予定入れなきゃ。私が先にリードしてるけど、負けてから文句言わないでね。」 梨紗は急いで智也の部屋を出て行った。 「どうして俺が…。」 智也は売り言葉に買い言葉で勝負を受けてしまったことを、すでに後悔していた。
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