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コンビニへ着いた途端、那津のお腹がグーと鳴った。
「腹減ったな。」
「何か食いに行くか?」
「いや、今日はもう帰って食うよ。今日は海行けてよかったよ。」
那津は少し笑った。
「じゃぁな。気をつけろよ。またバイク乗せてくれな。」
「あぁ。」
那津は軽く手を挙げ、家へ帰っていった。コンビニ弁当を買った智也は、自宅へバイクを走らせた。
帰り着くと、部屋の前で今は会いたくなかった梨紗と遭遇した。
「智、おかえり。」
「あぁ。お前も今帰ったのか?」
「うん。買い物に行ってたの。」
梨紗は両手の紙袋を持ち上げた。
「ついデートの服買いすぎちゃった。」
「梨紗、勝負の事だが…。」
智也は勝負などする気が無いことを告げようとした。しかし、梨紗は意外な言葉を発する。
「勝負は関係ないの。」
「えっ?」
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