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「部費が盗まれた?」
ミステリー研究部、といういかにもな名前をぶら下げた部室に男子生徒が訪れた。
「生徒会に保管されてあった部費がそっくりそのまま無くなっていたようだ」
「で、お前が何のようなんだ」
ミステリー研究部部長である僕ー。
上前颯太はやってきたその男、西島をじとりと睨んだ。
「その事件の犯人が、どうも俺じゃないかって疑われてるらしくてさ」
上前は西島の方に向けていた椅子を逆側に向けた。
「少しは絞られた方が、その能天気な性格もマシになるんじゃないか」
「いや本当に身に覚えの無いことなんだって!な、お願いだよ頼むよ話だけでもとりあえず!」
そう言って、勝手に西島がこれまでの顛末を語り出した。
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