第1章

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ドラゴンのうめき声が消えた…俺は大丈夫なのだろうか…俺は少し頭の中で考え事をしたあと恐る恐る目を開けてみた。 山田「え…?」俺は正直驚いた。 何故なら、あの凶暴そうなドラゴンを俺が目をつぶった一瞬のうちに倒し、俺の目の前に立っている女性が自分よりもひと回りもふた回りも小さい女の子じゃないか… どうしよう頭が追いつかない。今しがたの事といい、この世界といい、今のドラゴンといい、いったい何から質問すればいいんだろう。取り敢えず黙ったままだと間がもたないし話しかけてみるか。 山田「あっ…あのー」 少女「貴様、正気か?食料も装備も護衛も無しにこんな砂漠を歩いているとは何者だ?さては自殺願望者か?」自分を遮るように少女が話しかけてきた。 山田「別に俺は好きでこんな砂漠にいる訳じゃない、起きたら急にこんな砂漠の真ん中にいたんだよ。助けてもらったのはありがたいが一体ここはどこなんだ?さっきのドラゴンも。」思っている事を簡単に話した。 少女「ふむ、どうやらこの砂漠に迷い込んだのには何かあるというのか…」少女の顔が一瞬険しくなったように見えたが何事もなかったかのように話を続けた「まぁよい、このまま砂漠を歩き続けても到底街にはたどり着く事は出来んだろう、私が街まで連れて行ってやる。」そう言って少女は慣れたように口笛を吹いた。 ピーーーーーーッ?? すると空から二対の翼を持った馬が降りて来てるではないか。ペガススだ。 山田「こ、この馬は一体?」 少女「見て分からんのか、ペガススだ。名をアルジェニブと言う。人見知りだが素直で賢い子だよ。」少女は説明しながらそのアルジェニブとか言うペガスス撫でている。ペガススも嬉しいのか鼻を伸ばしたり目を細めている。 結構凝った名前をしてるんだな…名前…名前… 山田「あっ、そう言えばあんたの名前を聞いていなかった。あんた名前はなんだ?」 突然の質問に少女は一瞬キョトンとした。 少女「確かにまだ名乗っていなかったな。私の名はシャルロット・カナリーだ。」貴様の名は?」 そう言えば聞くだけ聞いといて名乗ってなかったな…
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