宝くじ

3/10
前へ
/26ページ
次へ
右足をちょっとひねったみたい!! 足を引きずりながらも、 無事に家に帰りついた。 ほっと一息ついたら、 カナミの嘲笑を思い出す! ヨッシ~なんか、 死んじゃえばイイ!! とか、 半分こだなんて!! バカにしてる!! とか、 ヨッシ~が死んじゃったら、 あの宝くじ、 私がもらう!! という、 カナミの嘲笑の裏の声を 私は想像して、 怖くなった!! 夜中……2時……。 突然目が醒めた!! あれ? 身体が動かない!? 誰かが、 足元にいる!? 右足がキリキリ痛む!! 誰!? 眼だけが動かせて、 身体がピクリともしない!! 誰!? 人の形をした黒い固まりの眼が、 ギロリと憎々しそうに睨み付けている!! いやーぁ!! 声も出ない!! 必死に声を出そうとしていたら、 やっと、 「や……ヤメテ!!」 ふっと、 金縛りが解けた。 怖いよ……。 私は泣き出した。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加