ある公園の光景

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ある公園の光景

空が、別世界にも昇っているような、快晴。 (いい天気だ) 私は芝生に寝転んでいる。 (気持ちいいな) ここは私の家から、そう遠くない、自然公園だ。 私は働いていた頃、気分転換にここまで自転車でよくいていた。 芝生が青い。 樹木がところどころに茂っている。 花は咲き乱れている。 小川のせせらぎも、こころを癒してくれる。 そして何よりも広いのだ。 よく整備されている、市民の憩いの場だ。 有料なのだが、仕方がいないことだろう。 これほどに癒される場所は、私は知らない。 そして、私の目の前には、子供たちの笑顔がある。 笑顔が眩しい。 私も自然に、笑顔になってしまう。 (こころから笑ったのは、何年ぶりだろう) 少女が、私にそばに来た。 佳奈子という。 「カナちゃん、楽しそうだな。よかったな!」 「うん!先生!ありがとう!」 佳奈子は、またみんなの輪に入った。 (先生、か) 私は、自治体に頼みこんで、嘱託員として、あの孤児院に配属させてもらった。 そして、子供たちのために、寄付を続けている。 この子達が歩んでいく人生を、見たくなったのだ。
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