第2章

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「あー、もう!本当に今日はいい男いなかった!」 いつも同じ言葉を繰り返している、同じ会社で同期の笹 由衣子(ささ ゆいこ)。 由衣子のこの言葉はもう何回目だろう。 そして彼女は気付いてるのだろうか。 毎回同じ言葉を言っている自分に。 「そうだね。」 続く言葉は、私もいつもと一緒。 そんなこと思っていなくても由衣子の言葉に返す言葉はそれくらいしかなかった。 きっと何を返しても由衣子は聞いていないのだと思う。
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