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さて、次に必要なのはダンジョン内部じゃな。
地図が手に入るなら一番じゃが、それで安心してはイカン。
その地図が描かれたのは何時か? トラップなどのギミックの情報はあるのか? 第一、信用に足る人物が描いた物か?
そういった真贋を問わねばならない。
もし地図が手に入らないのなら、少しでもそこに潜った者から情報を得ておけ。もちろん一人だけでなく複数からの。
1%でも生き残る確率を上げるために、そのあたりはやっておくことをワシが進めるぞ。
ボスは何か、ダンジョンの深さは、敵の種類は、何処にどんな罠があるのか、安全地帯はどこか……知るべきことは多くある。
その情報量の多さと精度が生死を分けると言って過言ではないぞ。
しかし、その情報を集めただけでは糞の役にも立たん。
どうしてか分かるか、そこのシーフ?
ん? 憶えられるかまずは心配だ?
このアンポンタアンっ!
そんなもん死ぬ気で覚えろ、出来なきゃ死ぬだけだぞぃ。
いいか、どんな情報も集めただけならただのガラクタと同じぞ。
それらを精査し、分析し、対策を練って初めて役に立つ情報になるのじゃ。
話を聞いてきました、分かった気になりました、ダンジョンに行って死にましたと言うことになりたくなければ、しっかり情報を生かすことをせい。
ダンジョンの構造、敵の数と弱点、トラップの場所と種類とその解除方法……調べあげて丸裸にしておくのじゃ。
ダンジョンに赴く前にすべては決まっておるといっていいの。
それらの情報を生かし切れば、あとは攻略するだけの簡単な仕事じゃ。半分は攻略出来たも同然じゃな。
どうだ、情報の大切さの一部でも理解出来たか?
何? どうすれば情報を得られるのか分からない?
バカバカバカっ!
そんなこと自分で考えろ。
……と言いたいが、新人には仕方ないかもしれんのぅ。
よしっ、いいだろう。ワシ直々に実践して手本を見せてやるとするか。
感謝せい。
ん? 何をボウッとしておるのじゃ、早速酒場に行って実地で実習するぞぃ。
もちろん、その飲み代はお前ら持ちじゃ。当たり前じゃろう、ただで手に入る情報なぞ信用出来るか。
そういうことだ。さ、急いで支度せぃ。
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