第2章 ダンジョンに挑む前にやることがある、とカヤーマは語る

2/5
前へ
/39ページ
次へ
よくきたな、ヒヨッコども。 昨日言ったことは覚えているか? そうか、よろしい。 まぁ基本的なダンジョンについてはいいだろう。 今日はダンジョンに挑む前にしておくべきことを話そうかの。 それじゃそこの剣士、まず何をしたらいいか言ってみぃ。 何? 剣を買う? バカチンっ! お前のような唐変木はスライムに頭ぶつけて死んでしまえ。 いいか? 今、ワシはスライムと言ったな? お前、剣でスライムを切れるのか? 切っても叩いてもスライムは殺せんぞ。 何が言いたいか分かるか? …………もういい黙れ。 ……ワシゃ、頭痛くなってきたわい。 止めんか、治癒の魔法なぞいらんわ、チビ助。 つまり、何が言いたいのかと言うと敵を知らなくては始まらんということじゃ。 この場合、そのダンジョンにスライムが出ることを知らなかったら、そこの脳筋剣士のようになるということだ。 スライムは切れぬ、叩き潰せぬ。 手っ取り早いのは火じゃな。 魔法でもいいし、松明でもいい。なんなら油を掛けて焼くという手もある。 しかし、その用意が無かったらどうする? そこでダンジョンに行く前にまずすべきことは、ズバリ情報じゃ。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加