仔羊たちの唄声～継続

日曜日 ： 午前

いつもの習慣で、日曜日なのに朝７時に目を覚ました。

テレビをつけても平日とは違った番組ばかりで、どのチャンネルを観てもおもしろくなかった。

とりあえず普段はあまり観ない報道番組をつけたまま、新聞のテレビ欄を端からていねいにチェックした。

結局、日曜日の朝はなにもおもしろそうな番組はなく、報道番組をつけたまま朝食をとることにした。

テレビでは、中学生の男子が小学生を６階建てのビルの屋上から突き落とし、警察官が女子高校生を買春し、大学生がホームレスを暴行死させ、政治家が企業からの贈収賄の疑いがかけられているといったニュースがだらだらと垂れ流されていた。

毎日同じような事件が報じられ、評論家という肩書きを持った大人達がもっともらしい意見を述べていた。

僕は、評論家というのは、ちゃんとした職業なのか、それとも誰でも好き勝手に名乗っていい肩書きなのかわからなかったが、大人になったら評論家になるのも悪くないと思った。

評論家になるための試験もないだろうし、好き勝手な意見を言うだけでお金が貰える仕事につきたいと思った。