中学のこと

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あの人は すべてに優しく すべてに冷たかった 善と悪が同時に存在している そういう感じだった いつのまにか誰もがネオ様と呼ぶようになり 誰もが彼女を慕い 同時に恐れた そんな中 唯一彼女を呼び捨てにする奴がいた それが陸斗だ 陸斗ははたから見るとぶっきらぼうで無気力で適当な奴だが 付き合ってみると案外優しいと分かる だが誤解されてばかりで本人もどうでもいいという感じだった そんな陸斗の優しさを最初に見抜いたのは雪村ネオだった 陸斗はあの人のことを 雪村 と呼び あの人は バカ陸 と呼んだ あいつ・・あの人と話す時だけよく笑ってたし口数も増えてたよな・・ まあ だいたい売り言葉に買い言葉で からかわれてばかりだったけどww ちょっかいかけては言い負かされて すねていれば心配され 何を言ってもくすくす笑われて 仲良くしてるかと思えば こきつかわれていたり そういった振り回されてばかりの日常に 結局あいつははまってしまったんだろうな・・・ だからこそ あの時の落ち込みはひどかった・・
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