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だから今度は、この手で抱きしめて、愛おしいシズを守ろうと思う。
そう、誰もフィエンドからシズを奪ったり出来ないように。
「……フィン、もしかして怒ってる? さっきから笑顔で……」
「ん? ああ、シズが俺の事を可愛いと言っている事については……色々思う所はあるが、これからシズにたっぷり教えるつもりだから大丈夫だ」
にっこりと綺麗な顔でフィエンドに微笑まれてシズは血の気が引く。
なんだかとても嫌な予感がするのだ。シズは。
確かにシズが自分から欲しがるまでとか不穏な言葉が……あまり気にしないようにはしていたシズだし、フィエンドの事に関しては信頼に似た甘えをあったので、そこまで酷い事にはならないよなと楽観的に見ていた。
けれどようやくシズは何かを見誤ったような不安を覚えた。
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