第1章

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 そこでシズはフィエンドに押し倒された。  そのまま手を、顔の横あたりでベットに縫いとめられる。  そこでシズは、フィエンドの手が自分よりも大きくて、随分と今更ながら男らしい事に気づいた。  加えて、熱っぽく見下ろすフィエンドの表情が、とても色っぽくて、けれど、これからシズを味わおうとしているのが感じられる。  と、フィエンドの顔がゆっくりと近づいてきて、シズの唇に触れた。  キスは好き、そうシズは思う。  触れた場所から、熱が伝わってきて、体の中がフィエンドの熱で満たされていく気がするのだ。 「んんっ……」  そして今度は唇を割り、舌が進入してくる。  絡めとられて、キスよりも深くフィエンドと繋がって、今度は愛おしさが溢れる。  下を軽く歯で噛まれて吸われて、その度に体に疼きが走る。  これからきっともっと凄い事をするのに、もうキスだけでシズは満たされてしまう。  本当にシズは、フィエンドが好きなのだ。
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