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「この子は俺がもらうから、ほらそこ通して」
上級生の勢いに圧倒されているところへ現れた救世主。
急に私の肩を抱き、蕩けるような微笑を向けるその人は、……誰?
えっと、夢でも見ているんでしょうか。
一歩も進めなくなっていたのに、その人が私の前に立ちはだかる学生達から救い出してくれた。
「遼さん、ずるいですよ」
「悪いな。知り合いなんだ」
「え~」
顔見知りらしい学生に笑顔を振り撒きつつ、私の肩を抱いたまま歩き出す。
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