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「さっさと振り切って行かないと、入学式に間に合わなくなるよ」
「あ、ありがとうございます」
誰だかわからないけど、背の高いその人のエスコートに、さっきまでとは違って道が開けていく。
どう見ても新入生、ではなさそうだ。
そしてどう記憶を呼び起こしても、私の知り合いリストにこんなイケメンはいない。
背が高くてサラッとした髪、雑誌に出てきそうな人。
「はい、お疲れさま。ビックリしたでしょ。君みたいな子は狙われやすいから気をつけて」
「ありがとうございます」
校舎にたどり着いてようやく解放された。
緊張した。
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