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価値の喪失
人の心を変えることの出来る言葉さえも持たない、無力さ。
信じるものが体を散らすその意味さえない、名ばかりね。
死後、安寧をとでも?
お前の言葉に神はいない。
与えられた空の下。
続く限りの息をして。
数えられた命を繋ぎ。
人として生きる事を。
手にかけた命が何を満たすのか。
己の幸福にだけ、言葉は響くのか。
何も知らぬ赤子さえ裁くのか。
神も我々も世界も、在ることさえも結果としてその外には行けない。
恐怖を落とすだけ落とし。
慈悲さえも与えられない愚かな信念よ。
お前らは無力であるから壊すのだ。
無知であるから奪うのだ。
理解させることが出来ないから殺すのだ。
変えることが出来ないから恐れるのだ。
脆弱だから兵器が必要なのだ。
欲にまみれているから共存が見えないのだ。
言葉を持たない害虫と同じ。
お前らのしたことがその神の無能さを教えてくれるよ。
仮に理想の世界に立てたとしても、今度はお前らが奪われる側だろ?
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