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沖田の代わりに、彼らが暴れていた経緯を藤堂が説明する。
未来人というのは信じ難いが、使えそうな人材だということにより、翠は新撰組隊士として採用される。
「平助、お前たち、これから巡察だろ?
そいつ一緒に連れて行け。」
土方の裁量により、今日は藤堂及び藤堂預かりの隊士と供に行動することとなる。
「あの…私と一緒にいたヤツ、津田って言うんですけれど…
私がここにいない間、見ててもらえますか?」
「わかった。左之に新八、お前ら非番だろう?
コイツ見ててやってくれ。」
土方が原田と永倉に指示を出す。
「副長様のお願いじゃあ無下にできねぇな。屯所内に運ぶぞ、新八。」
「えぇっ~。俺、これから出かけるつもりだったのに…。」
「お前の用事は酒を買ってくることか、島原で妓(オンナ)と寝ることくらいだろ。」
ぶつくさ言う永倉を叱りながら、原田は未だに起きないもうひとりの行き倒れを担いで、新撰組屯所の屋内に入ろうとする。
「では…よろしくお願いします。」
翠は原田と永倉に礼を言い、藤堂の後について屯所を後にしようとする。
「アンタ、支倉って言ったっけ?
私は藤堂平助。副長助勤をやってる。」
「ええ、私の名は支倉翠っていいます。
ところで藤堂先生、私、丸腰なんですけれど…大丈夫ですかね?」
「げっ…
土方さ~ん、支倉になんか刀を持たせてやってくれません?」
翠は屯所の刀を借り、藤堂たちと共に巡察に出かける。
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