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御陵衛士の七~八人の侍たちを新撰組隊士たちが包囲している。
伊東甲子太郎の亡骸におびき出された彼らは、果敢に戦う者もいれば、、一目散に逃げる者さえいた。
「‥‥平助、逃げろ。」
隊の命令に違反し、御陵衛士の一員となっていた藤堂平助を斬らずに見過ごそうとした。
永倉新八は旧知の間柄の藤堂に対し親愛の情があり、どうしても斬ることができなかったのだ。
「‥‥新さん。済まない…。」
藤堂が永倉に礼を言い、己の後方に向き直ろうとした途端、彼の身体を刀が貫き、その身体は紅く紅く染まっていった。
永倉が見逃そうとしていた目の前の敵を味方の隊士が斬り伏せた瞬間だった。
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