プリズム

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柔らかい感触が唇に触れる。 もっと味わいたくて薄く唇を開くと、ねっとりとした感触に絡められる。 呼吸が乱れ、熱い溜息が零れると。 首から鎖骨へ。輪郭を辿るように滑った後、弱い部分を指先でつままれる。 夢を見ているのなら、なんて甘美な夢なのだろう。 何故か手が自由に動かない所を見ると、金縛りにでも遭っているのか。 気持ちいいかと問われ素直に首を縦に振ると、 「ぁぁっ」 尖った先が温かなものに包まれた。 捏ねられ押しつぶされ吸われ、丹念に二つの実を熟させるかのように時間を掛けられた後。 腹筋をなぞるようにして、Vラインから下に辿るやけに生々しい感触。 「---っ!なっ」 既視感を覚え瞼を開けると、上から自分を見下ろす端正な顔が見えた。 「え?優一……何故ぁっ」 「あ。起きちゃった?センセ」 クスクス笑いながら、焦らすように指先でVラインをなぞる。 酩酊した頭で周囲に視線を巡らせ、ここが自室である事を確認する。 3軒目の店で飲んでいた記憶はあるのだが。 「センセ、泥酔しててもちゃんと帰ってくるんだもん」 「くっ。よせ、外せ優一」 両手を縛られ万歳する形でベッドの柵に止められている。 「親指をテープで止めるだけで、力入んないでしょ?」 歌う様に言って小首を傾げ、俺の下着の両サイドに指を掛けゆっくりと指を曲げていった。
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