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「いつも思うけど、なんでそんな仲よしなの?未だに家行き来して?で、一緒に寝るって何?」
「ん?」
「いつものことだが?」
「…それってどうなの…」
周りの連中は、それがおかしいと言う。
けれど、俺たち幼馴染みは別にそれがおかしいとは思わなかった。
普通にベランダから入って、一緒に課題をやり、ゲームして、時には夕飯を隣で食べ…
最悪、一緒に寝落ちする。
別に、何もおかしいことはしていない。
「彼女とかできたらどうするんだよ?実際、お互いいただろ?」
「まぁ、俺の場合、雫が彼女いたときはそんないつも通りベランダから部屋に入ったりしなかったけど。メールで確認してから行った」
眼鏡の埃を拭きながら恵吾が答えた。
そんなに拭かなくてもお前の眼鏡は常にくもり1つないけどな。
「あー、俺は、結構普通に入ってったな」
「うわ、雫デリカシーないわ」
「違う、違うって!だって、恵吾、部屋の窓の鍵開けてるんだもん!」
そう、恵吾は彼女を部屋に連れ込んでも、窓の鍵は常に開いていた。
「ま、自分の部屋でそういう?イケナイことはしないんで」
恵吾は眼鏡をかけ、嫌味な言葉を俺に投げつけニヤリと笑った。
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