好きというには近すぎて。

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「うわぁーーー!すっげ!月、めちゃくちゃ綺麗に見える!」 「望遠鏡で星見るんじゃなかったのか…」 「そうだけど!月も見えるってこと!」 俺は望遠鏡を覗き込みながら、月の綺麗さに興奮して恵吾に話しかけた。 恵吾はレジャーシートを敷いたところに寝転がって、空を眺めていた。 「ま…でも…綺麗だな。月も、星も」 「…だな」 澄んだ空気のおかげか、月明りで星が見えなくなることはなかった。 「えーっと…おうし座は…この方向だな」 恵吾が星座早見盤を見ながら身体の向きを変えたので、俺もその横に寝転がり、空を眺めた。 「…ほら、風邪ひくだろ。ブランケット、入れよ」 そう言って、恵吾がかけていたブランケットに入れてくれた。 「あ…ありがと」 恵吾の体温で、ほんのり温かいその中はとても居心地がよかった。 心地よくて…安心する。 あ、恵吾が隣にいるなって、思う。 「…なんか、久々に星なんて眺めたな…」 「俺も。ていうか、こうやって星見るの、初めて」 「それもそうか…で、おうし座どれ?恵吾」 「それくらい調べておけよ…ほら、あれだよ」 恵吾が指を空に向けた。
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