独りじゃない

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落ち着いたところで今の姿を確認してみる。 12~13歳くらいかな? やや吊り目で好みによるが美形だな! いや、まだ年齢的に美少年か。 髪は長めで鎖骨より少し長いせいか中性的に見える。 色はマゼンタ? チェリーレッド? 詳しくはわからないけど綺麗な色だ。 違和感があるから元の髪色とはきっと違う。 ただ、嬉しい気持ちが強いから、もしかすると憧れていた色なのかもしれない。 ふと、自分の一人称が定まっていない事に気が付いた。 見た目からして僕って感じでもないし、俺かなぁ? あ、俺だとマオとお揃い! よし、俺にしよう。そうしよう。 「マオ、今から一人称は俺にする! マオと一緒!」 「どうでもいいが、服は造らないのか?」 どうでもいいって……。 マオ……なんてクールなんだ……。 俺は悲しい。 しかし、マオの言う通り服は必要だな。 どうにも美少年に貫頭衣って犯罪の臭いがする。 「あ、ねぇマオ。創造ってふわっとしたイメージでも造れるの?」 残念ながら服の細かいデザインが思い浮かばない。 やってみて確かめるのもありかもしれないけど、聞いてみた方が手間がないだろう。 「造れる。本質が変わらなければ、修正も許可無しで可能だ」 うーん。本質ってのがどこまでかはわからないけど、雛形を造ればアレンジは利くって事かな。 まぁ、そのへんはやってるうちに理解できるだろう。多分。 「イメージさえできれば同時に複数造る事も可能だ」 「おお、それは楽だね」 一気に造れるのはありがたい。 バラで造ってたら時間もかかるしめんどくさい。 ひとまずランニングにズボンとブーツを全部黒(マオの色とお揃い!)で創造。 【許可】 「おおお、凄い! また目の前に出てくるかと思ったら既に着てる!」 あれか、マオの前で着替えるのは恥ずかしいなーなんて思ってたから、創造が気を利かせたのか。 それともマオが補助してくれたのかな? できるかどうかは知らないけど。 「ふむ。マシになったな」 やっぱりマオから見てもアレな格好だったのかな。 思い返せば最初から服を造れって言ってたしなぁ。 時間かかってごめんねマオ。
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