第三話「探検」

11/13
101人が本棚に入れています
本棚に追加
/446ページ
唯一出来た居場所にも、もう戻れないかも知れない。 戻ることが出来ても、もう見捨てられてしまうかも知れない。 エリーは涙を堪えて立ち上がる。 「謝らなきゃ」 まずはウィリアムに謝らないといけない。 たとえ居場所を無くすことになってしまったとしても、今まで受けた恩を仇で返すようなことをしてはいけない。 エリーは手が震えるのを感じながら歩き出した。 妖精の少年もエリーについていく。 光輝くその姿は、エリーの心を癒していくようだ。 ただひたすらに歩く。 せめて見覚えのある道に出ることができれば……。
/446ページ

最初のコメントを投稿しよう!