第三話「探検」

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「あ、あの、ウィリアムさ…」 「よかった…」 ウィリアムの声がわずかに震えていることに気が付く。 聞いたことのない声の調子に、エリーは申し訳なさで胸がいっぱいになった。 おそるおそる腕をウィリアムの背中に回す。 「…ごめんなさい」 ウィリアムは息を切らしていた。 腕の中の心地よい温かさも、走って来てくれたことによるものだろう。 先程までの孤独感が一気に解消されたような感覚。 堪えていた涙は、頬を伝ってウィリアムの服に滲んでいった。 妖精の少年は、どこか安心したような、気まずいような表情をして後ろで二人を見守っていた。
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