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「あなた達は、ここで死んでください。必ずや、この地に返り咲いてみせましょう。全ては、倭国とタケル様の栄光が為……」
「なっ……!?」
「くはっ!」
「……」
エーファの出した結論は何よりも『国の栄光』だった。
「はははははははは! 完全にイカれてるなお前! お前みたいな奴がマスターだったらもう少し退屈せずに済んだかもしれないんだけどね!」
「笑い事では無い、柊斗ッ! 御姉様の……大ッ馬鹿者めが! それは異世界への片道一方通行であろうが! 二度と帰れなくなるのだぞ! それで良いはずが無かろう!」
「知っています。詠唱も覚えました。例え恵みや魔力のない土地であろうと、私一人の命であればもう一度"ゲート"を開く事ぐらい……」
「愚か者がッ! そんなに国が大事か、栄光とやらが大事か、タケルの思想が大事か! まるで亡者ではないかッ!」
「それでも、私は……タケル様に……倭国に……」
「二人とも、何をしておる! 力ずくでも構わぬ、御姉様を引きずり出すのじゃ!」
「ソレハデキナイ、マスター」
「もう、手遅れのようだ」
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