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闇夜の恩恵を有する永遠の夜の国「月の都・輝夜」は隣国である恒久の光をもたらす「陽の国・倭」への宣戦布告と同時刻に倭国首都への侵攻作戦を開始した。
恩恵とは、自然現象がもたらす魔力を指す。輝夜国は月光を魔力の源とし、倭国は日光を魔力の源とし、そこで得た魔力を生活のあらゆる基盤としていた。
故に国土侵略とは国の基盤を乗っ取る行為、つまり決して許してはならない犯罪行為とされていた。
「チィ! 血迷ったか輝夜国めが!」
「第一魔法戦闘員! 配置につけ、ありったけの隕石を喰らわせるぞ!」
倭国の主力魔法「メテオ」は広大な空から炎を纏った大小様々な隕石を落とす大魔法である。
「散開せよ! メテオが来るぞ!」
「うわあああぁぁぁぁッ!!」
その圧倒的な威力は輝夜国軍を一網打尽にし先鋒隊の撃退に成功。
「ぐ、あぁ……」
「助け、てくれ……」
「負傷者に手を貸すな! 前進せよッ! 狙うは術者のみだ!!」
「よくも、よくも俺の友をッ! ち……畜生、倭国め許さねえぞ!」
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