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しかし、十分に戦局を覆すにはいくつかの問題があった。それは、太陽の子をこの世に繋ぎ止めるには十分な太陽の恩恵が必要である事。
それが叶わなければ魔力提供の源になる憑代(マスター)の存在を必要とした。しかし、憑代は激しい戦禍により次々と倒れていった。
「タケル様、申し上げます! 玖呂眞憑代隊全滅、護衛隊も敗走しております!」
「すぐに他の隊より憑代を向かわせるのだ! 玖呂眞を呼び戻せ!」
「三杉隊より救援要請! 憑代の数が間に合いません!」
「ば、馬鹿な……一騎で一国を相手取れる英霊が押されているだと!? 何が起きているというのだッ!」
「まさか……」
更に倭国にとって想定外の事態が発生。輝夜国は此度の戦いにより倭国の保持する大半の星の書を奪取及び英霊守護者の召喚を実行した。
「タケル様、恐らく我が国の星の書が輝夜国に奪われたと思われます。そして召喚している者は恐らく数年前に亡命した巫女姫――」
「如何にも。ヤマトタケルノミコト改め、この迦具夜命(かぐやみこと)じゃ」
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