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「我が精鋭親衛隊よ、ここを死に場所と心得よ! 僅かな時間でも構わぬ、その命を投げ捨て時を稼ぐのだッ!」
「我等が帝のご命令とあれば……」
「喜んで死に急ぎましょう! タケル様!」
倭国本陣、帝の身を守る精鋭親衛隊30名。その武勇は倭国最強を誇り、かつて1000名規模の大隊の猛攻を押し返したという。
「つまンねェ……なぁどうする、マスター?」
「外には他の月の子らも構えておる。どうせ逃げられんよ……じゃが、少し遊んでやれ」
「了解、認識シタ。マスター」
一方迎え撃つは、月に寝返った裏切りの英霊守護者2名。1名につき一大国に匹敵する規格外戦力。
残酷なほどに、勝負は既に決したも同然であった。
「やめなさい! このままでは無駄死にですよあなた達!」
「いいや、無駄では無い。エーファよ」
「タケル様! 一体何を――」
「聞くのだ。これから貴殿には"ゲート"をくぐり、別世界にある日本という国へ向かってもらう」
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