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「うぅん…。そう考えるのがまだ希望があるかもね…」
外の景色を眺めながら、不安な表情で、共成が言った。
「あの、豪山って奴が、何か計画を考えてるって噂はあったな」
「巨大施設からの、脱出方法とかならいいけど…」
薄暗いリビングの一行は、もう溜め息さえも出なかった。
2日後、凛唯らは、豪山に呼ばれた。
1週間見張りを真面目に務めたので、仲間として認められたらしく、大きな作戦を伝えるとのことだった。
豪山のいる家の玄関を開けて、一行は入った。
広めのリビングには、豪山、龍真、キャシーらがいた。
豪山の隣には、2人のセクシーな美女がいる。
テーブルには、地図や紙が広げられていた。
話を始めたのは、豪山ではなく、太った男だった。
「私は森本だ。ホモ・サピエンス軍のブレインをやっている。…その、まず私の研究結果から伝えるよう言われたので、簡潔に言う」
森本が、目をギラギラさせ、顔をギトギトと脂ぎらせていたので、紗愛は目を背けた。
「えぇと…、マンションの近くの穴は、ゾンビの巣だ。奥には、女王ゾンビがいる。…そして、女王ゾンビにのみ、生殖機能がある。…繁殖に失敗した穴を調べて分かったことだ」
森本の話に、凛唯らは驚いた。
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