五月雨を集めてはやし最上川

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榮禊と名乗る男は「なる」を探して いるだけだったが、思い出した。 新聞部・部長の根堀先輩から 聞いていたのを思い出した。 『「AK」には気を付けろ』と。 ここは、学校の外であまり派手な 事をすると警察が来たりするかも 知れない。下手に決闘を挑まれても 困るので、僕達の意見は一致した。 「さ…さぁ。学校には居たみたい だけど、僕達は知らないなぁ…」 僕は今はコスプレ服を持っていないので 「なる」になる事も出来ないからこれで 充分に通るはずだと思った。 「…そうか。なら、良いや。 ありがとな。驚かせてすまなかった」 悪そうな人だと思ったが 礼儀正しい丁寧な人じゃあないか。 僕達はほっとしてしまい 肩の荷が降りた思いだった。 「夜道は危険がいっぱいだ。 俺達よりヤベェ奴が居るかもしれねぇ。 気を付けて帰れよ! あと、羽生譲とかいう男の風上にも おけん『Fxxk』な奴が居るから 綺麗なねーちゃん、気を付けろよ!」 榮禊は女の子には嬉しいセリフを 残すと、そのまま走り去った… 「ふぃ~~~…」 緊張の解けた我々、特にアヤちゃんと ウェンディはその場に座ってしまった。 「緊張したー!」 遊鬼の第一声は本音だ。 「どうなる事かと思いましたよ」 グゥも最悪の事態を考えたようだ。
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